風俗の詐欺にあった話 パネマジなんてマシなほう

ナンパ実録

一見楽そうに見える道は実は楽ではないという話を時々聞くが、俺はこんなかたちでもってそれを証明してしまった。あなたが同じ目に合わないように共有しようと思う。

うまくいかないことがあると、楽なほうへと流れてしまいたくなる。

ナンパってさ、思っているよりもずっと泥臭くてさ、

もしかしたらあなたはチャラチャラした奴が「ちーっす」って女の子に声掛けてるイメージを持っているかもしれないけど、最近ではそういう人のほうが少ないんじゃないかとすら思う。

むしろ、真面目な好青年・サラリーマンが頑張っている。

彼らは頑張り屋さんだから簡単に負けたりしない。

俺も同じサラリーマンとして負けてられるかと、その日は成果がでなけりゃ朝までナンパするつもりで家を出た。

 

夕方に家を出て意気込んで声を掛けていたものの、全く成果が出なかった。

しかーしうまくいかないもんだ。

そういう日は帰ったほうがいいというのは経験上わかっている。

 

なぜなら、ろくなことがないからである。

 

うまくいかないとテンションが下がる。下がったテンションで声を掛けても、声を掛けられたほうもつまらない。つまらないから無視する。無視されてもっとテンションが下がる。だけど、そう簡単に帰るわけにも行かないから、意地になってやって、ずっと同じことの繰り返し。

俺は絶対に負けない。

そんな間違った意気込みは本来捨てるべきだ。

だって街には、寒さのせいか?

女の子がほとんどいないのだからねwww

とにかくだ、一つ確実に言えることは、俺が時間を無駄にしていたということだけだった。

 

実際帰りてぇ

 

そんな迷える羊に、誰かが救いの手を差し伸べてきた。

「お兄さんどう?かわいい子いるよ」

救いの手?

隣を見ると、なんだただの汚ねぇおっさんじゃねえか

俺か?俺に声を掛けているのかい?

俺が今何しているように見える?

女に困っているように見えるか?

 

わかった。見せてやるよ。俺が今からあの美人に声を掛けて数十秒であカフェに連れ出してやる。そしたらおっさん、俺に声掛けたこと謝れよ。俺はしゃべりだけで女の子と深ーい関係になる達人だぜ?俺は風俗なんて必要としてないんだよ。金払って行くわけないだろ。

 

と一通り心の中でまくしたてた後で、俺はその汚いおっさんの後についていったというわである。

 

今夜は俺が連れ出すのではなく連れ出されたのである。

見事だおっさん。俺の完敗だよ。絶妙なタイミングだった。

これだよ。これ。

彼氏と喧嘩した後の女子が連れ出しやすいとかそんなやつ?

 

ただここで一つ言い訳をさせてくれ。あなたに誤解されたままじゃ俺もやり切れない。

酒に酔っていたんだ。

まさにそれ。

 

普段なら絶対についていかないよ?

俺だって疲れたよ。

もう歩き疲れたよ。

夕方6時くらいからずっと歩き回ってて、もう朝だぜ?

もうこのへんでいいだろ。

 

そんな心の葛藤を乗り越えて、俺はおっさにつれられてある店舗までやってきた。

まぢどこだよここ?

まぁいいか。

 

受付の女性店員が出てきて、テーブルに女の子のパネルを並べる。

 

ウソ?

 

めちゃくちゃかわいい。

俺はこの時点で気付いているべきだったのかもしれない。

ムリだと思うけど。

 

でも気付いているべきだと思うほどにパネルの女の子が度を越えた美人ばかりだった。

 

こんな場所は危険!

・そんなに料金が高くないのに出されるパネルが、高級店並みに容姿のいい女の子ばかり。

 

俺は思った。ナンパなんて馬鹿らしいって。こんだけ時間かけても成果0かよ。だったらはじめっからここに来てればよかった。

俺はその中から、一番タイプの女の子を選んだ。

 

お金を払って、俺はおっさんに案内されておっさんの知り合いのホテルに向かった。

ホテルの店員と二言三言交わして、おっさんはどこかに去っていった。

ありがとよ。おっさん。

 

こんな場所は危険!

・おっさんがホテルまで案内してくれる。関係者全員がグル。

 

俺はホテルに入って、呑気にくつろいで女の子を待った。

 

長-い間待った。

 

まだか?

 

女の子は全然来ない。

短編映画なら見終わってるぜ。

 

まぁでも少し遅れてるだけだろと楽観的を超えて投げやりになった俺は、もうちょっと待ってからお店に電話してみるか。と思って気付いた。

店の電話番号知らないわ。

おっさんに声掛けられてからずっとここまで、おっさにありがたくないエスコートをされてきたから、店の電話番号どころか店舗名から、何一つとして情報がない。

そもそも、手元に何もないし、俺がその女の子を選んでお金を払ったなんてどうやって証明する?

知らないって言われたらおわりじゃねえか。

なんだか一気に酔いがさめてきた。

 

俺はすぐにホテルの部屋を飛び出してホテルの店員の元まで行った。もうホテルの退出時間がすぐだった。

さっきおっさんと親しく話してた。何か知ってるはずだ。

 

 

「知らない」の一点張り。

 

俺は思った。こいつは知らない以外の言葉を話せないんじゃないかとすら。

それくらい知らないと言い張る。今からかつ丼でも買ってきて人情味溢れる刑事ばりに口割らせるか?いやそんな時間もエネルギーも今の俺にはない。

 

わかった。

俺ももうお前のことは知らない。

 

むかつきがおさまらなかったが、かといってどうしようもないので、俺はホテルを出た。

 

このまま泣き寝入りできるかクソ野郎。

まぢでむかつく。まぢでむかつく。

 

記憶を頼りに店まで向かう。

絶対にゆるさねぇ。

 

そしてついに店の前までたどりついた。

 

 

 

ここか。

 

だけどもう酔いは完全にさめていて、ハッと我に返った。

ゆるそう。

数万円くらいでトラブルなんてごめんだ。ただでさえ悲惨な一日だったんだし。こっからさらに盛り上げる理由もない。やめよう。怒鳴り込んだってきっと嫌な思いするだけだ。

おっさんにんだっていろいろあるんだろう。

俺は天使かよ。と自分にいたわりの言葉を掛けるのも忘れなかった。

 

俺はこの出来事をおいしくいただくことにする。

だからもうやめだ。

それにもうすっかり朝だから、もう少したったら街中にOLが溢れてくるだろう。

俺は男と喧嘩するよりも女の子と仲良くなるほうに労力を使う。


それが男ってもんだろ。

 

そうだ最後にひとつだけ。

お前が言うなよって話だけど、大事なことだから言っておく。

あなたも子どもの頃に言われたことがあると思うけど、あれはおおむね正しいというのが俺の意見。

危険!

・知らない人についていってはいけない。ただしナンパは例外と言っておくのも忘れないでおく。