俺は彼女のことをもっと知りたいと思う。その先を望むかどうかは別として

カフェでブログを書いていると、2つ左隣の席にスーツ姿の20代後半くらいの美人が座った。

フットワークの軽い人なら、絶好の機会とばかりに彼女に話し掛けたのかもしれない。だけど俺は彼女に話し掛けてその後どうなるか?というのを確かめるよりも、黙々とブログの記事を書く方を選んだ。そのへんが、俺はナンパ師ではないと俺自身が思っている点でもある。俺は基本的にはナンパモードに入っていないと声を掛けることができない。買い物中や仕事中に、めっちゃタイプだしもう会えないと考えたら後悔すると思った時に、何度か声を掛けたことがあるが、それも数回だけで、大抵の場合は、よし!声掛けるぞ!と気合いを入れないと声を掛けることができない。

だからまぁ声を掛けることができなかったんだけど、俺は彼女を見かけたことでナンパのモチベーションを少しだけ上げた。俺は彼女を見かけた時、純粋に彼女を知りたいと思った。これは今までの自分にはあまりない兆候だった。

名前は何?どんな仕事をしているの?いくつ?どんな生き方をしてきたの?どんな人間でありたいと思ってる?今までどんな人と付き合ってきたの?

こんな言葉もすぐに頭に浮かんできた。

スーツ似合うね。仕事大変そうだね。今日は暑いね。

空気のようなありきたりの言葉だけど、その言葉には、意図を隠して相手の心を操るような不自然さはなかった。

ナンパ師であれば、というか何年か前の俺だったら、きっと彼女のことを知りたいと思う前に、どんな声掛けなら反応してくれるだろうか?とかゴールまでどういう流れで持っていくか?とか考えていたはずだった。だけど今俺は、純粋に彼女と話したいと思った。ただ彼女のことを知りたいと思った。そしてそのゴールは、SEXである必要はないと思った。

彼女は15分ほどいただけで店を出て行った。もう二度と会うことはないかもしれないし、またどこかで会うかもしれなかった。どちらかと言うと、この広い東京の街でナンパを続ける限りは、またどこかで会えるような気もしていた。今日街に出れば素敵な人と出会えるかもしれない。いつでも俺が家を出る理由はこれだった。ナンパをするなら絶対に世の中に期待できるようにならなければダメだ。この期待ができなくなると、もう街に出ることはできなくなる。俺はこういう、純粋に話したいという動機を大切にしていきたいと思っている。とりあえずやれたらいいやという考えで、片っ端から声を掛けていくようなナンパはもう二度としたくないと思った。

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